Division of Microbiology and Infectious Diseases
Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences

教室の紹介

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目的と使命

微生物感染症学分野

 当分野は、2012年7月に改称・始動いたしました。私たちは、微生物病原因子を分子レベルで解析し、感染症の発症予防や治療に繋がる研究へと応用したいと考えています。また、歯学部歯学科・口腔生命福祉学科の微生物学・免疫学講義を通じて、口腔から全身までを俯瞰しうる新たな歯科医療人の育成に務めます。さらに、次世代の微生物学・感染症学研究者の輩出を図るべく、医歯学研究科ならびに口腔生命福祉学科の大学院生に広く門戸を開いています。


課題と目標

微生物感染症学分野

 数々の抗菌剤の登場により、微生物感染症は制圧されるものと考えられていました。しかしながら、抗菌剤の使用が増加するにつれて、現在の医療現場においては、抗菌剤に耐性を示す細菌が増加する傾向にあります。遂には,市販抗菌剤の全てが奏功しない「スーパー耐性菌」までが出現しました。一方で,新たな作用機序に基づく抗菌剤の開発には、翳りが見え始めています。その結果、「スーパー耐性菌」感染による死亡者が、日本を含めた各国で報告される事態となっています。なおも問題となっているのは、「スーパー耐性菌」の薬剤耐性能力が、他の細菌種へも遷る可能性が示唆されていることです。


そこで、私たちは以下の研究テーマに取り組んでいます。

  1. 感染免疫現象のバイオイメージング解析
     → 新しい免疫系の探索と感染防御機構としての応用研究
     → 遺伝子組換え技術を用いた万能免疫グロブリンの構築

  2. 微生物タンパク質・DNAのナノスケール解析
     → 新規DNA加工技術を応用したワクチンアジュバントの開発
     → 分子標的法に基づくDNAを素材とした抗菌剤の開発

  3. 病原性レンサ球菌(う蝕原性細菌/A群レンサ球菌(溶連菌)/肺炎球菌)の分子解析
     → 病原性レンサ球菌の免疫回避機構の解明
     → 病原性レンサ球菌のバイオフィルム制御法の検索等

教育とアウトリーチ


 病原細菌の分子レベルでの解析を行い、その解析結果に基づいて、「免疫・抵抗力」を高める/補助するようなアイデアを創出し,具現化する基礎研究を展開しています。興味を持たれた学部学生や大学院生の皆さんは、研究室を訪ねてください。
 随時,見学・説明・実験体験を行っています。

 また、研究成果の社会還元を果たすべく、最新の研究データを基にした小中学生・高校生,歯学系以外の大学生向けの授業やセミナーも行っています。

 問合せは、下記リンクのフォームからお願いします。

微生物感染症学分野

微生物感染症学分野 寺尾 豊

お問合せはこちらから



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