微生物学 【口腔細菌学・細菌学・ウイルス学・真菌学・免疫学】
口腔細菌学
歯学部に入学した皆さんの多くは、歯科医師・歯科衛生士としての将来を描いていると思います。これからの歯科医療人には、口腔と全身の健康を俯瞰しつつ 個々の歯を治療する知識と経験が必須になると考えられます。長らく「歯科の二大疾患」と称される「う蝕」と「歯周疾患」は、共に病原細菌(群)に起因する感染症です。また、高齢者に急増中の「誤嚥性肺炎」も細菌感染症です。そのため、口腔細菌学の正確な知識が、それらの予防と治療に必要となります。
細菌学・ウイルス学・真菌学
多くの病原微生物が、口腔・鼻腔を介して感染することに気付くと思います。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、インフルエンザウイルス、風疹ウイルス、 麻疹ウイルス、結核菌、さらには、歯の外傷部位から感染する恐れのある破傷風菌など...あるいは、汚染された食材や不潔な手指を口に入れることで感染する様々な食中毒の起因微生物群。義歯に付着したカビに感染し、発症する真菌感染症。皆さんは、予防と治療・起因微生物についてどの程度の知識をお持ちでしょうか。「細菌学・ウイルス学・真菌学」では、上記のような歯科医療人として不可欠な分野に関しても講義します。
免疫学
私たちの体には、病原微生物の感染に抗う「免疫」システムが備わっています。多様な微生物の感染に対抗するため、免疫系は複数のメカニズムから構成され ています。そして、個々のメカニズムが多段階に調節され、かつ非常に緻密な組合せで作動します。ポストコロナの世界的懸念事項として、抗菌薬が効かない「耐性菌(AMR)」が警鐘されています。免疫を理解し、感染症の予防や治療に応用することが可能になれば、抗菌薬に頼らない感染症制御の方法が見つかるかもしれません。また、ワクチンやアレルギーについても、最新の知見に基づき解説します。
アドバンスド
講義では、研究内容のページで紹介するような当研究室の最新データも,「アドバンスド講義」 として概説します。さらには、mRNAワクチン等の最新の科学技術についても演習形式で学修します。「微生物感染症学」研究に興味を持った学生さんや、質問・疑問が生じた学生さんは、下記フォームから意見や質問を送信してください。